居合道と聞かれると、「座頭市」の仕込杖の居合抜きを連想される方が多いかもしれません。しかし、あれは映画の中でのフィクションであり、抜き身で1キロ前後もある日本刀を片手で、しかも逆手に持って、あのように素早く振り廻せるものではありません。「静中動あり」、「動中静あり」と言われるように、動作はもっとゆったりとしたものです。
居合道の極意は「鞘の内(さやのうち)」にありと言われ、剣を抜いてから打ち合う剣道の「立合(たちあい)」に対する「居合(いあい)」、即ち、鞘離れ、抜刀の瞬時に相手を制し、勝敗を決するのが居合道です。
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